この日も、あたしは
柚の後を
ひっついて歩いてた。


「でね、あたしたち、
毎日日が暮れるまで
話してたんだよ。
…どうしても、
思い出せない?」


すると、突然
今まで黙っていた
柚が叫んだ。
「いい加減にしろ!!」
「柚…くん?」
「お前は昔俺と
関わってたかもしれないけど、
俺は知らない。
迷惑なんだよ!!」


怒らせた。
柚を怒らせた。
きっと嫌われた。


悲しくて悲しくて、
あたしは走って逃げた。