高校の時、比較的、爽やか系男子だった俺は成績が良かった。

運動神経も結構良かったし、容姿が悪いってわけでもない。

…ただ、ひとつ問題を抱えていた。

「起きろー芙柚(フユ)!」

幼なじみの寝坊による遅刻。

登校時間の間際まで寝る芙柚は、授業中も寝ている。

よく寝るくせに…背は伸びない。

「早く起きないんなら、置いてく」

本当は置いてく事の出来ない俺は脅しをかける。

傍から見れば、俺は途轍もなく面倒見が良いらしい。

「眠い…学校やだ」

お前は登校拒否生徒か!