聞いてみた。

あんまり答えは期待しない。

さっきだって、答えが返ってこなかった。

「好きな人の名前だから。」

「…麻子って誰かいたっけ?」

「ここに一人いるじゃん?」

これは。

世間の言う“告白”というものなのかな。

私はそれを“告白”をされてる?

「…え!?」

「だから同じ高校選んだの気付いてないみたいだし。」

チャイムが鳴る。

周りの机がガタガタと動き、休憩時間に入った。

「…返事は?」

隣の眠り猫は目を細めて笑った。





隣の眠り猫
END.