にっこりと笑いかけると、蝶々はこっちを睨む。

「黙れ。」

「口汚いね。」

「桜の女は早く繁華街に帰れ。」

最低なことを言うのは、環境の所為か。

「お宅も、自分の街に帰ったらどう？」

言い終える前に、蝶々は煙草をくわえて行ってしまった。

「アイツ、誰？」

ヤエの声は通常と同じトーンに戻っている。

副流煙の香りを振り払いあたしは歩きだす。

「知らない。」

「知らない奴と話したのか？」

「そう。」

振り返って微笑んだ。





マイフレンド
END.