「ちょ…辞書投げるのは止めようね!?」

「うん。じゃあ当たらないように頑張って?」

その時、タキのソファーの後ろにある扉が開く。

「嘘ですナルちゃんの胸が成長してないなんて嘘ですごめんなさい!本当はき…。」

「あぁ?」

辞書よりも早く、良壱の蹴りがタキに直撃したのは、言うまでもない。







「ところでその辞書は?」

夏弥は言う。

「誰かが置いてった。」

「そんなのを持ち歩く奴いるんだ。」

「護身用じゃない?」

あたしの答えに、良壱は心底呆れたように溜め息を吐いた。





『…日常?』
END.