ニコニコ笑ったかと思えば、どこか大人みたいに目を伏せる。

そんなオマエは、桜のようだと思った。



「葉介!走ってく?」

「意味わかんね。」

「自主練だよ。」

ね?と今にも走り出してしまいそうな夜志乃の腕を葉介は掴む。

「落ち着いて歩け。」







…走ったら、すぐに学校に着いてしまうから。



「うん、そうする。」


そう言うオマエの笑顔をいつまで幼なじみとして見れば良いんだ?






『桜なオマエ』
END.