城島先輩はクスクス笑いながら…

「じゃあ、ハナちゃん?」

と呼んできた。

「ハナって」

確かに私の名前は花恵(ハナエ)だけど。

「花恵のハナちゃん。
俺、君の事好きなんだよね?」

「…はい?」

あまりにもニコニコとアッサリ言うから、冗談かと思う。

「もっと可愛い子いると思うよ?」
「ハナちゃん可愛いし」

「友達たくさんいないよ?」
「俺が居れば充分じゃん」

ゆるゆるとかわされる質問。

「本気?」
「まぁ、『本気』はこの世に存在するね」

自信ありの笑顔。

「…まずは友達から?」

私は笑う。