桜ヶ峰くんは素知らぬ顔をして、煙草を吸っていた。 その綺麗な横顔が、“美人のクレノさん”を連想させる。 「クレノさんって…なんかいつも一人だね?」 友達でもないのに、『寂しそう』とか言えない。 尤も、私が言って良い資格なんて全くないんだけど。 「クレノ…って、アレ?噂の?」 上級生の桜ヶ峰くんにそんな話し方が出来るのは城島くんだけだと思う。 「あいつ、クレノって言うのか」 急に桜ヶ峰くんは立ち上がり、出口に向かって行った。 その後ろ姿を見ていると 「先輩、具合悪い?」