愛情の距離




俺のスウェットにしがみつく夏奈を左手で支えながら、右手で首をつかみ、夏奈に逃げ出す隙を作らない。



「……んっ……ふぁ…ん!」



夏奈の声が色っぽい。

いつの間にそんな声出せるようになったんだ?



ふと、頭の中に兄貴の顔が浮かぶ。

俺は、それを振り切るように、夏奈を求めた。



夏奈のスウェットの中に手を入れる。

「ちょ……っ!安藤尚?!」



「嫌なの?」



ブンブンと首を振る夏奈。

俺は夏奈をその場に押し倒した。