「それならいい」
教授はうなずいた。
「月見くん。葉野くんには『露』と答えなさい」
「露、ですか」
「そうだ」
教授は再びうなずいた。
「だが、今回の件は君にとってあまりいい結末を迎えないだろう」
しかし、と教授は言葉を続ける。
「けして葉野くんを責めないでやってほしい」
「…それはどういうことですか?」
「すまない。僕のから言えることはここまでだ」
緒方教授は頭を下げた。
これ以上訊いても同じ返事が返ってくるだろう。
ならば教授の言う『露』の意味を考えるしかないと思った。
達郎は立ち上がった。
「これから葉野くんに会いに行くつもりかい」
「はい」
「なにかあったら戻ってきたまえ。僕はもうしばらくここにいる」
片付けが終わらなくてねと、緒方教授は乱雑に物が積み上げられた机を指して苦笑した。
教授はうなずいた。
「月見くん。葉野くんには『露』と答えなさい」
「露、ですか」
「そうだ」
教授は再びうなずいた。
「だが、今回の件は君にとってあまりいい結末を迎えないだろう」
しかし、と教授は言葉を続ける。
「けして葉野くんを責めないでやってほしい」
「…それはどういうことですか?」
「すまない。僕のから言えることはここまでだ」
緒方教授は頭を下げた。
これ以上訊いても同じ返事が返ってくるだろう。
ならば教授の言う『露』の意味を考えるしかないと思った。
達郎は立ち上がった。
「これから葉野くんに会いに行くつもりかい」
「はい」
「なにかあったら戻ってきたまえ。僕はもうしばらくここにいる」
片付けが終わらなくてねと、緒方教授は乱雑に物が積み上げられた机を指して苦笑した。


