「………雫ッ!!!」





ざわつく空港で、鮮明に聴こえる声


振り向くけど、人がいっぱいいるだけだった


……気のせい、かな……?

はぁ―……


龍の声が聴こえたなんて―……


ははっ。ヤバいな…あたしも……



「雫、行くぞ。」


「……お兄ちゃん。…うん…わかった…。」



バッグを持ち、足を一歩進めた……その時


「……雫っ!!」


「…………え」



……な、なんで


「……なんで龍が居るの……?」