「……アンタは不安がってるけど、案外簡単に戻るものよ、」
髪も ちゃんとしていた
ポンと肩を叩いた
「―泣きそうな顔してる、やめてよ。化粧崩れるから…」
「………うん」
記憶がない私…
それでも いいと
言ってくれる人がいる
なんて幸せな事だろう
「いっておいで、神田弟は待ってる」
鏡の中に 丁度
笑った美帆の顔が見えた
「おう、綺麗だぞ。槌谷ぁ」
衣装の部屋を抜けると 茅ヶ崎さん…がいた
「ありがとうございます。」
「早速だが撮るぞ、あの赤い布のとこ歩いていけ、でちょいキョロキョロして新郎を探せ…」
茅ヶ崎さんは
赤い布の所を指した
「バージンロードですね、」
「……そうとも言う」

