「私は、どうしたらいいのか分からない。記憶が戻らなかったら…」
ピンクの口紅をひきながら美帆は黙ったままだった
「……」
「そんな事いわないで。アンタの記憶を戻すためにこのCMに参加したのよ…」
このCM?
どういう事
「…どういうこと?私のため…って」
美帆は髪の毛をセットし始めた
「……神田弟が、言ったのよ。一回おしゃかになったCMをしないかって…」
神田翔太君が…?
「…このCMをきっかけにアンタの記憶が戻ったらいいって。…それに公に結婚なんて出来ないかもしれないから。ついでに…」
「さすがに俳優さんだもんね」
公に結婚なんて出来ないから…

