「なぁ見事に染まったろ、髪の毛」
甲斐田は、俺が
着てた同じスーツに
同じ髪の黒色を自慢気に見ていた
「あぁ…、気味悪いな。自分がもう一人いるみたいで」
だろうと 甲斐田は笑った
逆に俺は甲斐田
みたいに茶髪に灰色のスーツ
でも
「お前目はどうするんだよ。流石に無理だ…」
鏡を見ながら
鼻歌を唄い ポケットから
あるものを出した
「分かるだろ、お前のオヤジがしてたんだ。ヤジが飛ぼうが文句はねぇさ……」
甲斐田は 俺のオヤジ
に憧れている らしい
下手したら甲斐田の方が
息子かってくらい…

