ウラコイ




神田さんは 壁にもたれ
一人 台本読み



誰も寄り付いていない



「・・、」


あの目は 本気





「あたしが倒れたら、美帆お願い」



「ばっか、」


ふっ と笑い

いいけどさ。と漏らし
持ち場に戻った





ありがとう




「よーし、シーン20、ノーカット。準備はいいか」



茅ヶ崎さんの声が響く



「はいっ!OKです」