その幸せな気持ちをかき消したのはこのとき―。 窓の外は嵐の前触れのように、風が悲鳴を上げている。 数学のテスト返し。 テストはサトル君に教えてもらったから自信があった。 きっとサトル君に良い報告ができるだろう。 そう思っていた矢先「お前、覚えているよな?俺との勝負のこと」狼が低い声で唸った。 えっ…。 …そうだ!!! 数学の授業でプリントが配られたとき、私と荒月はこんな勝負をかけたんだ。