くちづけのその後で

あたし達は、何軒もの店を見て廻った。


「なぁ、朱莉!俺、観たい映画があるねんけど♪」


「えっ?どれ?」


「これ♪」


あたしが訊くと、颯斗は映画館の前に貼ってあるポスターを指差しながら、悪戯な笑みを浮かべた。


「それ、ホラーやんか!絶対嫌やし!」


「ははっ!!嘘やって♪」


「もうっ!!あたしの事、すぐにからかうねんから……」


「拗ねんなって♪」


颯斗は楽しげに笑いながら、頬を膨らませたあたしの頭を優しく撫でた。