あたしが颯斗に別れを告げてからの4ヶ月間で、彼は自分の両親と先生を必死に説得して、就職の道を選んだ。


事故に遭った日は、就職が決まった事をあたしに報告する為にあたしの家に来るつもりだったと、颯斗は言っていた。


あたしの知らない所で、こんな方向に話が進んでいた事には本当に驚いた。


だけど…


「俺にとっては、大学に行く事よりも、朱莉と海斗の方が大切になっただけの事やから♪」


今の自分(アタシ)には、そんな風に言ってくれた颯斗の気持ちが素直に嬉しいと思えた。