くちづけのその後で

「送るわ!海斗は、俺が抱っこするから歩こ♪」


「イイ……」


「イイから♪なっ!」


首を横に振りながら断ったけど、颯斗は笑顔を見せた。


そして、彼はあたしの腕にいる海斗を起こさないように、そっと抱いた。


「ほら、行くで♪」


優しい笑顔でそう言った颯斗は、行き交う車のライトに照らされていた。


そのせいか、彼の笑顔がすごく眩しく見える。


あたしは戸惑いながらも、颯斗の後ろをゆっくりと歩き始めた。


だけど…