くちづけのその後で

さっき看護師が入って行った診察室からは、何人かの話し声が聞こえて来るけど、中からは誰も出て来ない。


まだ数分も経っていないハズなのに、もう何時間も過ぎているような気がして来て、居ても立ってもいられなかった。


まだなん……?


颯斗の状態がわからないまま静かな院内で待たされて、あたしの中の不安は膨れ上がる一方だった。


恐い……


お願い……


早く颯斗に会わせて……


震える両手をギュッと握った時、さっきと同じ診察室のドアがそっと開いた。