くちづけのその後で

海斗を抱いたまま、病院の中に入った。


診察も面会時間もとっくに終わっている院内は、不気味なくらいひっそりとしている。


「あの、すみませんっ……!」


あたしは、受付の近くにいた看護師に声を掛けた。


「どうされましたか?」


40代くらいの女性看護師は、優しく微笑みながら訊いた。


「あのっ……!!西本さん……西本颯斗が、ここに運ばれたって聞いて……」


抱いた不安と焦りのせいで、上手く説明出来ずに途中で言葉に詰まってしまった。