くちづけのその後で

「おばさんやけどっ……!わかるかな……?」


「え……?」


あたしはまだ状況が把握出来ないままだったけど、電話の相手にやっと気付いて…


「颯斗の……?」


目を見開きながら、小さく訊いた。


「うん、そう!いきなりごめんなさい!」


おばさんが、何であたしの番号を知ってるん……?


電話の相手が颯斗の母親だとわかって、その事が気になったけど…


そんな事よりも、さっきからすごく焦っている颯斗の母親に、何だか不安を覚えてしまった。