くちづけのその後で

「ママ!ちゃんと、かいとのおはなしきいて!」


「うん……」


「ママ!おきてっ!!」


「……うん……」


必死に頷くものの、疲れた体に纏(マト)わり付くような眠気にはどうしても勝てなくて…


あたしは、とうとうウトウトし始めてしまった。


「ママ!」


「……うん……」


海斗に呼ばれても、思うように目が開けられない。


しばらく、そんなやり取りをしていると…


不意に、枕元に置いてある携帯のバイブが響き始めた。