くちづけのその後で

『“好き”って気持ちに、時効なんてない』


亜由美の言葉が、心の奥に痛いくらい響いた。


颯斗のいない生活に順応出来ていても、心はいつも彼を追い求めている。


気付けば颯斗を探している自分(アタシ)に、もう何度幻滅してしまったのかわからない。


そして…


その度に、颯斗への想いを消し切れない自分(アタシ)に酷く呆れていた。


夢の中だけでもイイから、颯斗に会いたい……


颯斗を想いながらそう思って眠りに就いた日々が、一体どれくらいあったんだろう…。