くちづけのその後で

海斗が反省している事は、態度を見ればよくわかる。


「海斗……」


あたしは、海斗に笑みを向けながら座った。


「おいで」


そう言って海斗を膝の上に座らせ、ゆっくりと背中を撫でた。


「お友達と喧嘩して、悲しかった?」


「うん……」


海斗は迷う事無く、小さく頷いた。


「お友達も、海斗と喧嘩して悲しかったと思うよ……。自分がされて嫌な事は、お友達にしたらアカンよね?」


あたしが宥めるように話すと、海斗はシクシクと泣き出した。