くちづけのその後で

「今日は連れて帰ります……。本当にすみませんでした……」


あたしが頭を下げると、先生は笑顔で首を横に振った。


「いえ、気にしないで下さい。海斗君、さようなら」


先生は海斗の目線に合わせて屈(カガ)み、ニッコリと笑いながら言った。


「さようならぁ……」


海斗は小さく言うと、あたしの手をギュッと握った。


「ジャケット着よっか」


「うん……」


あたしは海斗にダウンジャケットを着せた後、先生にもう一度頭を下げてから保育園を後にした。