くちづけのその後で

「じゃあ、ママはお仕事行って来るからね」


「うん……」


あたしが保育園の教室の入口で言うと、海斗は小さく頷いた。


「お利口さんやね♪」


海斗の頭を撫でた後、先生に昼過ぎに迎えに来る事を告げた。


「わかりました。海斗君、ママにいってらっしゃいしようね♪」


「いってらっしゃい……」


先生に促された海斗は、俯きながら小さく言った。


「行ってきます」


あたしは海斗に笑顔を向け、心の中の不安を押し込めながら保育園を後にした。