くちづけのその後で

「はい。自分でパジャマ着れるやんね?」


「うん……」


パジャマを渡すと、海斗は小さく頷いて自分で着替え始めた。


無理矢理やったかな……


海斗の気を逸らせたかったあたしは、強引に話を終わらせた事に罪悪感を抱きながらも、ホッとしていた。


だけど…


「じゃあ……あした、はやとくんのいえにいきたい」


パジャマに着替えた海斗が、思い付いたように言った。


「え……?そんなん無理やわ……」


突然の事に困惑しながらも、何とかそう答えた。