くちづけのその後で

「ママ!あしたは、はやとくんにあえる?かいと、はやとくんにあいたい!」


「会われへんよ……」


あたしは湯舟のお湯を掬いながら、ため息混じりに答えた。


「なんでぇ?」


「何でも……。ほら、上がろ」


海斗を促しながら湯舟から出て、シャワーを浴びた。


「ぷれぜんとがあるねん!」


「でも、颯斗君と会うのは無理やもん……」


海斗の体を拭きながら、またため息が零れる。


すると、海斗は頬を膨らませてバスルームから出て行った。