くちづけのその後で

11月末になると、颯斗は電話を掛けて来る事も、家に来る事も無くなった。


あたしは、悩みの種が一つでも減った事に少しだけホッとしながら…


颯斗が電話を掛けて来なくなったり、家に来なくなった事に、どうしようもないくらい寂しさを感じていた。


自分(アタシ)から別れを告げたくせに、身勝手にも程がある。


そんな自分自身に、苛立ちが募った。


1ヶ月で消える程度の気持ちなら、最初から付き合ったりはしない。


それは、わかっている。


だけど…