くちづけのその後で

小さく深呼吸をした後、沸々と沸き上がる苛立ちを抑えながら口を開いた。


「じゃあ……」


「うん?」


呟くように言ったあたしに、颯斗はいつものように反応した。


颯斗に見つめられた時…


あたしは、いつもくすぐったいような気持ちになって、その瞬間がすごく好きだった。


だけど…


今日は、何だかそれが嫌。


今、胸の奥がすごく苦しくて堪らない。


溢れ出す涙が零れないように少しだけ上を向いて、ゆっくりと口を開いた。