くちづけのその後で

「あたしが言いたい事、わかってるやんな……?」


不安を抑えながら、ゆっくりと尋ねた。


出来る事なら、穏やかな状態でちゃんと話し合いたい。


だから、あたしは精一杯優しく訊いたつもりだったのに…


「俺、就職するから」


颯斗は、開き直ったような言い方をした。


「何で?」


「何でも……」


「前は、進学したいって言ってたやん!」


「前はな……」


曖昧な言い方しかしない颯斗に、苛立ちを覚えた。