くちづけのその後で

颯斗はずっと、国立大学や有名私立大学への進学を志望していたみたいで…


特進クラスに入れば、私立大学の推薦を貰うのに有利になるからって、必死に勉強をして来た。


夏休み前の担任の先生との面談では、ちゃんと進学する方向に話が進んでいた。


それなのに…


一昨日の最終面談で、有名私立大学の推薦を貰える事になったと担任の先生から聞いた途端、颯斗は急に就職したいと言い出した――。


颯斗の母親は何度も言葉を選ぶようにしながらここまで話して、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめた。