くちづけのその後で

「颯斗の事やねんけど……」


「はい……」


小さく頷いてから、背筋を伸ばして座り直した。


別に、お説教をされている訳じゃないのに…


何故か、施設でママに叱られた時の事を思い出した。


頭の片隅で昔の事を思い出してしまったせいで、益々緊張感が増幅する。


「朱莉ちゃんは……颯斗から進路の話とか聞いたんかな?」


「え……?」


進路……?


颯斗が受験生とは言え、それを尋ねられる意味がわからなくて、思わず小首を傾げてしまった。