くちづけのその後で

「どうぞ……」


あたしは出来るだけの笑顔を見せて、颯斗の母親の前にお茶を置いた。


「ありがとう……」


「いえ……」


小さな笑みを浮かべると、静かな部屋に沈黙が訪れた。


さっきから、心臓がドクドクと大きく鳴っているのがわかる。


頭の中にまで聞こえて来るから、部屋中に響いているような気さえした。


不安な気持ちと恐怖心が入り混じって、中々口を開く事が出来ない。


そんな緊迫した雰囲気の中、颯斗の母親がゆっくりと口を開いた。