くちづけのその後で

「狭いですけど、どうぞ……」


「お邪魔します……」


颯斗の母親を促し、玄関のドアを静かに閉めた。


キッチンには、朝食の洗い物がまだ残ったままだったけど…


そんな事も忘れてしまうくらい、すごく緊張していた。


「……お茶、淹れますね」


颯斗の母親は、相変わらず普段よりも口数が少なくて…


「ありがとう……」


小さく言っただけで、また黙り込んでしまった。


あたしは緊張で手が震えるのを必死に抑え、お茶の用意をした。