くちづけのその後で

「あれ……?」


家までもうすぐと言う所で、あたしは見覚えのある後ろ姿に気付いた。


「おばさん……?」


後ろから声を掛けると、相手はパッと振り返った。


「朱莉ちゃん……」


「こんな所でどうしたんですか?」


不思議に思いながら、驚いた表情の颯斗の母親に訊いた。


「朱莉ちゃんにどうしても話したい事があって……」


颯斗の母親は、あたしがアパートの場所を簡単に説明した時の事を思い出して、家を探していたみたいだった。