くちづけのその後で

「そこの角曲がったら、すぐやから♪」


颯斗の言う通り、角を曲がって二軒目の家の表札に【西本】と書かれてあった。


雪のように真っ白な壁に、赤茶色のレンガの屋根。


小さな庭は綺麗に手入れされていて、たくさんの花が咲いている。


静かな住宅街の中の落ち着いた雰囲気の家に、すごく上品さを感じた。


「はい、どうぞ♪」


颯斗はニッコリと笑って、鈍色(ニビイロ)の門扉を開けた。


小さく息を吐いたあたしは、緊張しながら玄関へと歩いた。