くちづけのその後で

気が付くと、部屋に芳樹の姿は無かった。


電気は点いたままだったけど、カーテンの隙間から見えた外の景色はまだ真っ暗で…


虚ろなまま壁掛け時計を見ると、3時半を過ぎた所だった。


悪い夢……?


砂粒よりも小さな期待を抱いて、ゆっくりと体を起こし始める。


「いっ、っ……!」


その途端、下腹部に激痛が走って、そのまま力無くベッドに横たわった。


「な、んでっ……?」


零れ落ちる涙は止まる事を知らないのか、あたしはずっと泣いていた。