くちづけのその後で

「大人しくしろっ……!」


 − バシッ!!!


「痛っ……!」


芳樹は声を押し殺して言いながら、あたしの頬を殴った。


鈍い痛みを左頬に感じた途端、全身が強張った。


恐くて…。


恐くて…。


こんなん芳樹じゃない……


「や……やめ、て……っ!」


あたしは、恐怖で出せない声を振り絞った。


「静かにしろっ……!」


睨みながら言った芳樹が、さっきプレゼントしてくれたタオルをあたしの口に押し込んだ。