「じゃあ、問題ないやん?」


明るく言った早川さんが、あたしの顔を覗き込んで来た。


「でも、そーゆう問題じゃないんで……」


「何で?」


「あたしは海斗の母親やし、海斗との時間を優先したいんです」


早川さんは、キッパリと告げたあたしを不満げに見た。


「ふーん……」


「ってゆーか、海斗の前でこんな話やめて下さい!」


あたしは強い口調で言い放った後、不思議そうにしている海斗を抱き上げて家の中に入った。