くちづけのその後で

アパートに着いてすぐに、あたしは早川さんにもう一度謝った。


「あの……せっかく誘ってくれたのに、ごめんなさい……」


「まぁ別にええけど……」


早川さんは少しだけ不機嫌な声で言って、視線を逸らせた。


そんな彼を見たあたしは、思い切って話を切り出した。


「申し訳ないんですけど……」


「ん、何?」


「あたしの事、もう誘ったりとかしないで下さい……」


そう前置きしてから、気まずさを感じながらも話を続けた。