くちづけのその後で

開演時間の少し前に、指定された部屋に入った。


「俺、ソッコーで寝てしまいそうやわ」


「え〜っ!?絶対寝たらアカンよ!」


椅子に座るなり欠伸をした颯斗に、思わず眉をしかめる。


「じゃあ、俺が寝ぇへんように、朱莉が見張っといてや♪」


「え?そんな事してたら、映画観られへんやん……」


呆れていると、颯斗があたしの手を握った。


「これで寝ぇへんと思うわ♪」


そう言いながら悪戯な笑顔を見せた彼に、不覚にもドキドキしてしまった。