くちづけのその後で

「冗談やって♪チケット、買いに行こ」


「もう……」


唇を尖らせると、颯斗がクスッと笑って瞳を緩めた。


「ほら♪」


彼はあたしの手を引いて、チケット売り場に向かった。


「こら!」


「え、何?」


「今日は朱莉の誕生日祝いやねんから、俺が払う」


バッグから財布を出すと、颯斗はあたしの手首を掴みながら言った。


「イイの?」


「うん」


微笑みながら頷いた彼に笑顔でお礼を言ってから、バッグに財布を戻した。