くちづけのその後で

「何が観たいんやったっけ?ほら、電話で言ってたやろ?」


映画館の入口で颯斗に訊かれたあたしは、お目当ての作品のポスターを探した。


「あっ、あれ♪」


「恋愛系?」


「うん♪」


あたしが公開されたばかりの作品を指差すと、颯斗は小さく苦笑した。


「あれにせぇへん?」


「どれ?」


颯斗が指差した先には、ホラー映画のポスターが貼ってあって…


「絶っっ対に嫌!」


あたしが全力で拒否すると、彼はケラケラと笑った。