くちづけのその後で

「えっ、え……?ちょっと待って……」


あたしの言葉に、颯斗は驚きを隠せないと言わんばかりに慌て始めた。


「どういう事……?」


控えめに訊いた彼に、俯きながら答える。


「だから……あたし……キスした事ないねん……」


「マジで……?」


颯斗の顔を見ないまま、小さく頷いた。


「えっ……?だって……海斗……」


颯斗が言いたい事は、ちゃんとわかっている。


だけど…


あたしは、まだ颯斗にその理由を言いたくは無かった。