くちづけのその後で

「ごめん……」


とうとう沈黙に耐え切れなくなって思い切って顔を上げ、西本君とは目を合わせずに小さく謝った。


「えっ?」


「やっぱり今の冗談やから……。なかった事にして……」


「えっ!?何でっ!?」


あたしが小さく言うと、西本君が間髪入れずに訊いた。


「だって……西本君、困ってるやん……」


「はっ!?俺、困ってへんし!てか、むしろめっちゃ嬉しいねんけどっ!!」


西本君は全力で否定してから小さく息を吐いて、あたしの頭を優しく撫でた。