くちづけのその後で

恐怖心が強くなっていく中、縋るような気持ちで携帯を手に取った。


携帯を開いて、電話帳を検索する。


日曜やけど、仕事かも……


そんな事があたしの頭を過ぎったけど、とにかく自分の話を聞いて欲しくて堪らない。


【真中亜由美(マナカアユミ)】


ディスプレイに表示されたその名前を確認してから、発信バタンを押した。


亜由美……


お願い、出てっ……!


規則的に鳴り続ける機械音を聞きながら、祈るような気持ちで目を閉じた。