くちづけのその後で

「はぁ……」


西本君が零した大きなため息が、狭い部屋の中に響いた。


重苦しい空間に、息が詰まりそうになる。


あたしは顔を上げる事も出来なくて、西本君が口を開いてくれるのをただひたすら待っていた。


だけど…


いつまで経っても西本君は何も言ってくれなくて、沈黙に押し潰されてしまいそうになった。


壁に掛けてある時計の秒針の音だけが、静かな部屋の中に響いている。


とうとうこの雰囲気に耐え切れなくなって、ゆっくりと深呼吸をしてから思い切って顔を上げた。