くちづけのその後で

あたしが自分の事を話さない事に対して、西本君が何かを感じ取っている事は知っていた。


例えば、家族の事や自分の生い立ちを話した事も無いし…


訊かれたとしても、ずっと適当にはぐらかして来たから…。


少し前に、会話の流れで中学時代や高校時代の事を訊かれた時も、あたしは無理矢理その話を終わらせて話題を変えた。


あたしが今まで西本君に話して来たのは、自分の趣味や海斗の事くらい。


さすがにこれだけはぐらかしていたら、彼じゃなくても疑問を感じるのは当たり前なのかもしれない。